XM(XMTrading)のレバレッジ規制や制限に関する記事です。
XMでは有効証拠金残高や特定の銘柄、指標発表時などに、XM独自のルールに基づいて、最大レバレッジが制限されることがあります。
この記事では、XMのレバレッジが規制される原因とタイミングや、XMのレバレッジ制限を解除する方法等、レバレッジルールを詳しく解説します。
XMでレバレッジ規制が行われる主なタイミング一覧
XMでは有効証拠金額や特定の取引銘柄、重要なイベント前など様々な原因でレバレッジが制限されます。
XMがレバレッジ規制を行う主な目的は、リスクの高い取引から顧客の資金を保護するためですが、一方でグレー行為を繰り返す顧客への罰則としてレバレッジ規制を執行する場合もあります。
- 有効証拠金が4万ドルを超えた時
- 特定の銘柄を取引した時
- 大きなレート変動が予想されるイベント時
- トレーダーがグレー行為を繰り返した時
突然レバレッジが規制されてしまった方は、この中に当てはまるものがあるのではないでしょうか。以下で詳しく解説していきます。
XMの有効証拠金額によるレバレッジ規制
XMは、有効証拠金額が一定額を超えたトレーダーに対してレバレッジ規制を行います。
XMの最大レバレッジは、アカウント全体の有効証拠金額が4万ドルを超えると500倍、8万ドルを超えると200倍、という風に段階的に制限されます。
有効 証拠金 総額 |
スタン ダード |
KIWAMI 極 |
マイ クロ |
ゼロ 口座 |
---|---|---|---|---|
$5~ $40,000 |
1,000倍 | 500倍 | ||
$40,001~ $80,000 |
500倍 | 500倍 | ||
$80,001~ $200,000 |
200倍 | 200倍 | ||
$200,001 以上 |
100倍 | 100倍 |
- 資金が複数口座に分散していても、各口座の合計有効証拠金が4万ドルを超えると、レバレッジ規制の対象となります。
- 有効証拠金は米ドルベースで計算されるため、口座の基本通貨が日本円の場合は、レートによって制限がかかる金額も変動します。
有効証拠金には、ボーナスクレジットや含み益も含まれる
XMでは、入金額や確定利益のほか、ボーナスクレジットや未決済のポジションの含み益も有効証拠金に含まれます。
例えば、ポジション保有中に含み益が大きくなり、途中から有効証拠金が4万ドルを超えた場合でも、レバレッジ規制の対象です。
有効証拠金が4万ドルを超えると、XMからメールが届く
有効証拠金が4万ドルを超えると、数時間以内にXMからレバレッジ規制の予告メールが届きます。
ポジションを保有しているかどうかで規制のタイミングが異なり、保有していない場合は即時規制が実行されますが、ポジションを保有している場合はメールでレバレッジが規制されるまでの猶予期間が通知されます。
- 画像は$20,000を超えるとレバレッジ規制が発生していた頃の参考画像となります。
レバレッジ規制が予告されたらポジションを決済するべき?
レバレッジ規制が予告されても、ポジションを保有し続けるかどうかは自由選択です。
ただ、レバレッジが制限されると必要証拠金額が上がり、証拠金維持率が大きく変化するため、強制ロスカットのリスクが高まります。
証拠金維持率が20%を切ると強制ロスカットとなるため、なるべく猶予期間内にポジションを整理するのが賢明でしょう。
XMの取引銘柄によるレバレッジ規制
XMでは、個別に最大レバレッジが設定されている銘柄が複数あります。
例えば、CHF絡みの通貨ペアはいずれの口座タイプでも最大レバレッジが400倍に制限されます。
以下の記事に全銘柄の最大レバレッジをまとめているので、参考にしてください。
仮想通貨は取引ロット数によるレバレッジ規制に注意
通常XMでは取引ロット数によるレバレッジ規制はありませんが、仮想通貨に関しては、銘柄ごとの取引ロット数に応じて段階的に制限される「段階式証拠金」というシステムが採用されています。
制限は発生する段階も銘柄ごとに異なり、BTCやETHは4段階、その他の銘柄は2~3段階で制限されます。
取引ロット数 | 最大レバレッジ |
---|---|
0-40 | 500倍 |
40-120 | 250倍 |
120-200 | 50倍 |
200+ | 1倍 |
※レバレッジ制限となるロット数は銘柄毎に異なります。
仮想通貨のレバレッジ制限の確認方法
確認したい銘柄の【詳細を読む】をクリックしてください。
詳細ページ下部に、取引サイズやレバレッジ制限などが記載されています。
下記画像はBTCUSDの詳細画面で、1ロット=1BTC、7ロット以上で最大レバレッジが制限されることを示しています。
仮想通貨は取引ロット数が増えるとレバレッジが規制されるため、予めその銘柄が何ロットからレバレッジ規制になるのか把握しておく必要があります。
重要イベント前のレバレッジ規制
XMでは「選挙」や「重要法案決議」など、為替相場が大きく動くことが予想されるイベント時に、レバレッジ規制をかけることがあります。
この場合、XMから事前にメールで注意喚起がなされ、保有ポジションを一旦整理するよう推奨されます。
なお、イベントが通過すると、レバレッジ規制は解除されます。
近年では「アメリカ大統領選挙」「英国のEU離脱の国民投票」「イギリス総選挙」「コロナショック」などで、関連する銘柄にレバレッジ規制がかかりました。
レバレッジ規制があった近年の事例
原則、大きなレート変動のあるイベントかどうかの判断はXMが行います。
以下に、XMが重要イベントを受けてレバレッジ制限を行った事例をまとめておきます。
トルコ大統領選挙(2018年)
2018年6月、政情不安が伝えられるトルコ共和国で、大統領選挙が行われた際、TRY(トルコリラ)関連の通貨ペアは、レバレッジ100倍⇒25倍に制限されました。
イギリス総選挙(2019年)
2019年12月、ブレグジット交渉で揺れる英国議会の総選挙時には、GBP(ポンド)関連の通貨ペアは、レバレッジ888倍⇒200倍に制限されました。
原油価格の暴落(2020年)
2020年4月、コロナショックから世界的に原油余り現象が起き、原油価格が史上最大の暴落を記録しました。
この事態に対処するべく、エネルギー関連銘柄のGSOIL(ロンドン軽油)、NGAS(天然ガス)は、レバレッジ33.3倍⇒17倍に、BRENT(ブレント原油)、OIL(WTI原油)、OILMn(WTI原油ミニ)は、レバレッジ66.6倍⇒33.3倍に制限されました。
この措置は3か月ほど継続され、2020年7月にようやく解除になりました。
XMが重要イベントによるレバレッジ規制をする場合、メールでの告知に加えて、XMのお知らせでも発表があります。
XMではグレー行為を行うトレーダーに対してレバレッジを規制
XMがレバレッジ制限を行う主な理由は、リスクの高い取引から顧客の資金を保護するためですが、グレー行為を繰り返す顧客にペナルティとしてレバレッジ規制をかけることもあります。
以下のような行為を繰り返すと、一時的に50~100倍にレバレッジが制限される可能性があります。
- 窓開けトレード
- 指標トレード
- 他通貨ペアとのアービトラージ
明らかな不正行為をした場合は即口座凍結ですが、ギリギリ不正行為とは言えないグレー行為を繰り返す顧客には、レバレッジ規制の措置が取られるわけですね。
窓開けトレード
窓開けトレードとは、金曜日の終値でフルレバレッジでポジションをとり、月曜日に窓が開いて「強制ロスカット」or「爆益」を狙うギャンブルトレードのことを指します。
XMでは追証が無いため、このようなリスキーな行為でもギャンブルとして成立してしまいますが、XMにとってはマイナス補填の義務だけ背負うことになるので、グレー行為に認定しています。
指標トレード
指標トレードとは、指標発表直前にフルレバレッジでポジションをとり、「強制ロスカット」or「爆益」を狙うギャンブルトレードです。
窓開けトレードと同様に、XMからグレー行為として認定されています。
2通貨ペア間のアービトラージ
2通貨ペア間のアービトラージは、両建てに近いですが、相似したチャートを描く通貨ペア同士で、瞬間的にチャートがズレたタイミングを狙って、売買を同ロットで意図的に行うことを指します。
この行為そのものは、株式では、先物と現物で価格がズレたタイミングを狙った「さや取り」トレードとして一般的ですが、XM内ではレバレッジ規制の対象になってしまうようです。
XMのレバレッジ規制や制限の解除方法
特定の銘柄やイベント時のレバレッジ規制は、ユーザー側で解除することはできませんが、有効証拠金額によるレバレッジ規制は、ユーザーからXMに申請することで解除することが可能です。
有効証拠金額によるレバレッジ規制の解除手順
有効証拠金額によるレバレッジ規制は、以下の2ステップで解除できます。
その上で、XMのサポートに「レバレッジ規制の解除の依頼」の旨を書いたメールを送ると、XMが手動でレバレッジ制限を解除してくれます。
メールの送信例
宛先:support@xmtrading.com
件名:レバレッジ規制解除の依頼
本文:「口座内の資金を4万ドル以下にしたので、レバレッジの規制解除をお願いします。」
口座ID:12345678
XMへの連絡はライブチャットを利用してもOKです。平日であれば、連絡後24時間以内にXMが対応してくれます。
グレー行為によるレバレッジ規制は解除できる?
XMからグレー行為をしたと見做されてレバレッジ規制をかけられた場合、その行為が意図的だと判断されるかどうかでXMの対応もケースバイケースとなります。
心当たりがないのにレバレッジ規制されたら、まずはXMのサポートに相談しましょう。
XMのレバレッジルールに関するよくある質問(FAQ)
XMでは有効証拠金がいくらになるとレバレッジ規制される?
- XMでは、有効証拠金がいくらになるとレバレッジが規制されますか?
- XMの最大レバレッジは、アカウントの有効証拠金額が4万ドルを超えると500倍、8万ドルを超えると200倍、20万ドルを超えると100倍に制限されます。
有効証拠金に計上される項目は何?
- XMが有効証拠金に計上するものは、何がありますか?
- XMが有効証拠金だと見做すのは、口座残高、含み益、ボーナスクレジットです。もし、未決済のポジションで含み益が出て、総資金額が4万ドルを超えた場合、レバレッジ規制の対象になります。
資金を複数口座に分散すればレバレッジ規制されない?
- 4万ドルを複数の口座に分散させたら、レバレッジは規制されませんか?
- いいえ。レバレッジ規制はアカウント全体にかかるものなので、資金を複数口座に分散しても、総資金額が4万ドルを超えれば、レバレッジ規制の対象になります。
XMのレバレッジ規制を解除するにはどうすればいい?
- XMのレバレッジが制限されてしまった場合、どうすれば解除できますか?
- アカウント全体の有効証拠金が4万ドルを超えている場合は、まず出金をして資金が4万ドル以下になるよう調整してください。その上でサポートにレバレッジ規制解除依頼のメールを送ると、レバレッジ制限が解除されます。
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