XM(XMTrading)の最大レバレッジは1000倍ですが、アカウントや市場の状況により、口座の最大レバレッジが制限される事があります。
本記事では、このXMのレバレッジ規制(レバレッジ制限)について、規制される原因・制限内容・タイミング・制限されてしまった場合の解除方法を案内します。
アカウント内の有効証拠金額によるレバレッジ制限
XMは、アカウント内の有効証拠金額の合計が「4万ドル」を超えた口座に対して、レバレッジ規制を行います。
有効証拠金額の合計が4万ドルを超えると500倍、8万ドルを超えると200倍、20万ドル以上では100倍と、段階的に最大レバレッジが制限されます。
有効証拠金 総額 | スタン ダード | KIWAMI極 | マイクロ | ゼロ |
---|---|---|---|---|
$5~$40,000 | 1,000倍 | 500倍 | ||
$40,001~$80,000 | 500倍 | 500倍 | ||
$80,001~$200,000 | 200倍 | 200倍 | ||
$200,001以上 | 100倍 | 100倍 |
- 複数の口座に資金が分散していても、合計の有効証拠金が4万ドルを超えている場合は、レバレッジ規制の対象
- 有効証拠金には、ボーナス(クレジット)や未決済ポジションの含み益も含まれる
- 有効証拠金は米ドルベースで計算されるため、口座の基本通貨が日本円の場合は、レートによって制限がかかる金額も変動する
レバレッジ制限の基準は、1つの口座ではなくアカウント全体の有効証拠金です、また、残高の合計では無く有効証拠金の合計で判断される事にも留意してください。
口座のレバレッジが制限されるタイミング
アカウント内の有効証拠金の合計が4万ドルを超えた場合、レバレッジを制限をされるタイミングは、ポジションを持っているか、持っていないかで異なります。
- ポジションを持っていない場合、
4万ドルを超えてすぐに規制が実行 - ポジションを持っている場合、すぐに制限されず事前にXMからレバレッジ規制の予告メールが届く
ポジション保有中にレバレッジ規制をうけた場合は、証拠金維持率の変化に注意
ポジション保有中に最大レバレッジを制限された場合、保有ポジションの必要証拠金額が上がり、証拠金維持率に余裕がなくなる為、強制ロスカットのリスクが高まる点に注意してください。
XMでは証拠金維持率が20%を切ると強制ロスカットとなります、有効証拠金額によるレバレッジ制限は、解除することが可能なので、後述しているレバレッジ制限の解除方法を参考にして下さい。
重要イベントや経済指標前のレバレッジ制限
XMでは、大きく為替相場が動くことが予想されるイベント時や重要な経済指標発表時に、レバレッジ規制をかけることがあります。
この場合、XMから事前にメールで注意喚起がなされ、保有ポジションを一旦整理するよう推奨されます。イベントが終了し、値動きが落ち着いてきた頃にレバレッジ規制が解除されます。
指標前のレバレッジ規制、事例紹介
以下に、XMが重要イベント前にレバレッジ制限を行った事例を紹介します。
例1:イギリス総選挙時(2019年)のレバレッジ制限
2019年12月、イギリスの総選挙を受けてポンド絡みの通貨ペアのレバレッジを200倍まで制限した際、XMから送られたメール画像です。
その他の事例
例2:トルコ大統領選挙(2018年)の場合
2018年6月、政情不安が伝えられるトルコ共和国で、大統領選挙が行われた際、TRY(トルコリラ)関連の通貨ペアは、レバレッジ100倍⇒25倍に制限されました。
例3:原油価格の暴落(2020年)の場合
2020年4月、コロナショックから世界的に原油余り現象が起き、原油価格が史上最大の暴落を記録しました。
この事態に対処するべく、エネルギー関連銘柄のGSOIL(ロンドン軽油)、NGAS(天然ガス)は、レバレッジ33.3倍⇒17倍に、BRENT(ブレント原油)、OIL(WTI原油)、OILMn(WTI原油ミニ)は、レバレッジ66.6倍⇒33.3倍に制限されました。
この措置は3か月ほど継続され、2020年7月にようやく解除になりました。
XMが重要イベントによるレバレッジ規制をする場合、メールでの告知に加えて、XMのお知らせでも発表があります。
違反取引を行うトレーダーに対してのレバレッジ制限
XMは、違反取引に近いグレーな取引を行うトレーダーやリスクの高い取引を繰り返すトレーダーのアカウントに対してレバレッジ規制をかける事があります。
例えば、以下のような取引違反行為を行うと、一時的に50~100倍にレバレッジが制限される可能性があります。
- 窓開け時のハイレバトレード
- 指標時のハイレバトレード
- その他XMの口座利用規約に反する行為
明らかな不正行為をした場合は即口座凍結ですが、グレー行為を繰り返す顧客には、レバレッジ規制の措置が取られる事があります。
XMの取引銘柄によるレバレッジ制限
XMの最大レバレッジは基本的に1,000倍ですが、流動性の低い通貨ペアやCFDを取引する場合は、最大レバレッジが低くなります。
例えば、以下の通貨ペアは、最大レバレッジが低く設定されています。
- 最大400倍:CHF絡みの通貨ペア
- 最大100倍:USDTRY、EURTRY
- 最大50倍:EURDKK、EURHKD、GBPDKK、USDDKK、USDHKD、USDCNH、EURRUBおよびUSDRUB
その他の銘柄の最大レバレッジは「XMの全銘柄の最大レバレッジ一覧」を参考にしてください。
仮想通貨は取引量によるレバレッジ規制に注意
XMの仮想通貨取引は、段階式証拠金というレバレッジ方式を採用しており、取引量(ボリューム)に応じて段階的にレバレッジが制限されます。
制限の段階は2段階の銘柄もあれば4段階の銘柄もあります。制限の段階数も制限が発生するロット数も銘柄によって大きく違うので、取引前に把握しておく必要があります。
最大レバレッジごとにレバレッジ制限の条件をまとめたので参考にしてください。
最大レバレッジ500倍の銘柄はBTCUSD/ETHUSDとBTGUSD/ETHBTCでレバレッジ制限が発生する取引量が異なります。
▼BTCUSD/ETHUSDのレバレッジ制限
取引量(USD) | 最大レバレッジ |
---|---|
0-1,000,000 | 500倍 |
1,000,001-3,000,000 | 250倍 |
3,000,001-5,000,000 | 50倍 |
5,000,001+ | 1倍 |
▼BTGUSD/ETHBTCのレバレッジ制限
取引量(USD) | 最大レバレッジ |
---|---|
0-300,000 | 500倍 |
300,001-600,000 | 250倍 |
600,001-1,000,000 | 50倍 |
1,000,001+ | 1倍 |
XMの口座タイプによるレバレッジ制限
XMの基本的な最大レバレッジは1000倍ですが、ゼロ口座は500倍に制限されています。
XMの口座タイプごとの最大レバレッジは以下のようになります。
比較 項目 | Micro | Stan dard | KIWAMI極 | ZERO |
---|---|---|---|---|
最大 レバ レッジ | 1,000倍 | 500倍 |
取引銘柄や口座タイプの最大レバレッジの違いは、XMの最大レバレッジの一覧表をご確認ください。
XMでレバレッジ制限された場合の解除方法
特定の銘柄やイベント時のレバレッジ規制は、ユーザー側で解除することはできませんが、有効証拠金額によるレバレッジ規制は、ユーザーからXMに申請することで解除することが可能です。
有効証拠金額によるレバレッジ規制の解除手順
有効証拠金額によるレバレッジ規制は、以下の2ステップで解除できます。
宛先:support@xmtrading.com
件名:レバレッジ規制解除の依頼
本文:
口座内の資金を4万ドル以下にしたので、レバレッジの規制解除をお願いします。
口座ID:12345678
XMへの連絡はライブチャットを利用してもOKです。平日であれば、連絡後24時間以内にXMが対応してくれます。
違反取引によるレバレッジ規制は解除できる?
XMからグレー行為をしたと見做されてレバレッジ規制をかけられた場合、その行為が意図的だと判断されるかどうかでXMの対応もケースバイケースとなります。
心当たりがないのにレバレッジ規制されたら、まずはXMのサポートに相談しましょう。
XMのレバレッジ規制に関するよくある質問(FAQ)
XMのレバレッジ規制に関するよくある質問をまとめています、参考にしてください。