FXのゴールドCFD取引(XAUUSD)は、スマホがあれば24時間取引できるとゆう、他の金投資方法にはない利便性があり、忙しい方の副業としても人気があります。
しかし一方で、取引の単位・レバレッジ・スプレッドなど、押さえておくべき知識も多いのが事実。
この記事では、初心者でも安心してFXのゴールド取引を始められるよう、取引に必要な知識をわかりやすく解説します。
FXのゴールドCFD取引(XAU/USD)とは?
FXのゴールド取引とは、FX会社が提供するCFD(差金決済取引)の一種で、実物の金を保有せずに金価格の値動きから利益を得る金融商品です。
FX(外国為替証拠金取引)の仕組みを応用し、通貨ペアではなく金と米ドルの価格差で取引を行います。
金(ゴールド)への投資方法の違い:現物・ETF・CFD
FXのゴールド投資を始める前に、金への投資方法の違いによるメリットデメリットを理解しましょう。
ゴールド(金)への投資方法には、主に、現物投資、ETF、CFDの3種類あり、それぞれ特性が異なります。
金の現物投資
金の現物投資は、実際に金の地金や金貨を購入して保有します。資産価値の保全が主な目的となり、長期的な値上がりを期待する投資方法です。
手元に実物の資産を持てる安心感がある一方で、保管場所の確保や盗難リスク、売買の手間、少額からの投資が難しいといったデメリットもあります。
メリット | デメリット |
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自分の手元で資産を管理できる インフレヘッジとして機能する 金融システムの崩壊に強い 毎日眺めてテンションアップ | 保管場所の確保や盗難リスクがある 少額からの投資が難しい 売買に手間がかかる 売りで利益が出せない |
ゴールドETF投資
ゴールドETF(上場投資信託)は、実物の金を裏付け資産として保有するファンド商品です。
ETFの運用会社が実際に金を保管し、その金の価値を小口化して株式のように取引所で売買できます。投資家が購入するのはファンドの持分であり、間接的に金を所有していることになります。
1株から購入できるため少額投資が可能であり、実物の裏付けがあるメリットがあります。 ただし、取引所の営業時間内でしか取引できず、信託報酬などのコストがかかります。
メリット | デメリット |
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株式のように証券取引所で売買可能 1株から購入でき、少額投資が可能 実物の裏付けがあり、金価格にほぼ連動 現物よりお手軽に売買できる | 取引所の営業時間内でしか取引できない 信託報酬などのコストがかかる 運用会社の信用リスクがある 売りも可能だが手続きに手間がかかる |
FXのゴールド取引(CFD取引)
FXのゴールド取引(CFD取引)は、金価格の変動から生じる差額のみを決済する契約です。
実際の金の受け渡しは発生せず、金の価格変動のみに投資します。証拠金を元手にして、レバレッジをかけた取引が可能です。
FXのゴールド取引は、24時間取引可能で、相場の上昇下落どちらでも利益を狙える取引の柔軟性が魅力です。しかし一方で、レバレッジによるリスクの増大や、マイナススワップポイントによる長期保有コスト増のデメリットがあります。
メリット | デメリット |
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レバレッジで少額から大きな取引が可能 24時間取引可能で、値動きに即座に対応できる 上昇・下落どちらの相場でも利益を狙える お手軽に売買できる | レバレッジにより証拠金が無くなる可能性がある 取引手数料(スプレッド)がある スワップポイントがマイナスになるので長期投資に向いていない |
金(ゴールド)投資をFXで行う理由:手軽で柔軟に利益を狙える
金をFXで取引する理由は、取引のお手軽さと柔軟さです!
FXでのゴールドCFD取引は、平日24時間いつでも取引可能なため、金の現物取引やETFのように証券会社や現物取引所の営業時間に縛られません。
金価格は経済指標や国際情勢に敏感に反応するため、ニュースを見てすぐにアプリで取引できる環境は非常に有利で、FX取引ならではの大きな強みです。
また、「売り」から入れるという取引の自由度も魅力的です。 金価格が下落すると予想する場合でも利益を狙えるため、相場の上昇・下落どちらの局面でも取引機会があります。
さらに、注文や決済の方法を自分で細かく設定できるので、「利確」や「損切り」を自動にしたりと、自分好みにアレンジできます。
FXゴールド取引(XAU/USD)の必要知識|単位、時間、手数料など
FXでゴールド取引を始める前に、取引の単位や取引時間、手数料、レバレッジなど、基礎知識を押さえておきましょう。
以下で、XAU/USDの基本的な仕組みから取引に必要な知識まで、詳しく解説します。
FXのゴールド(XAU/USD)のチャートと単位
FXのゴールド取引は、ゴールド(XAU)と米ドル(USD)の取引価格がチャート(取引画面)上にリアルタイムで表示され、値動きを見ながら売買取引することができます。
金価格が上昇すると予想する場合は「買い(buy)」、下落すると予想する場合は「売り(sell)」ポジションを取る事で利益を狙います。
XAU/USDの表記単位
FXのゴールド(XAU/USD)の価格は、金1トロイオンスあたりの米ドル価格で表記されています。
例えば「XAU/USD = 3,000」であれば、金1トロイオンスが3,000米ドルで取引されていることを意味します。
金の値動きは、世界の基軸通貨である米ドルと逆相関関係にあるため、金価格の変動を見る場合は、対米ドルの値動きを見るのがおすすめです。
日本では、1グラム当たりの金価格(円)がよく使われますが、国際的な金取引では1トロイオンス(約31.1035グラム)あたりの米ドル価格が標準です。
チャートの最小変動幅(1pipの価格)
FXのゴールド(XAU/USD)のチャートの最小変動幅(1pip)は、0.10ドルが一般的です。
例えば、2,000.00ドルから2,000.10ドルへ価格が変わると、1pipの変動があったことになります。
ゴールド取引においては「1pip」ではなく、「1ポイント」という表現が使われることもあります。どちらも同じ最小変動幅を示す単位です。
FXのゴールドの1ロットの単位
ロットとは取引単位のことで、FX取引では「何ロット取引するか」で注文量を決定します。 ゴールド取引においても同様に、ロット数で取引量を指定します。
FXのゴールド(XAU/USD)の標準的な1ロットは100トロイオンスです。FX業者により異なる場合がありますが、一般的に以下のような区分があります。
- 標準ロット(1.0ロット):100トロイオンス
- ミニロット(0.1ロット):10トロイオンス
- マイクロロット(0.01ロット):1トロイオンス
例えば、ゴールド価格が1トロイオンス=3,000ドルの場合、1ロットの取引価値は300,000ドル(約3,000万円)に相当します。
ゴールドの1ロットは非常に大きな金額になるので通貨ペアの1ロットの感覚で注文してしまわないように注意しましょう。
FXゴールドの取引時間
FXのゴールド(XAUUSD)の取引時間は、基本的に24時間取引可能です。ただし、ご利用のFX会社のシステムメンテナンス時間には取引できません。
メンテナンス時間はFX会社によって異なりますが、多くの場合、取引量が少ない深夜〜早朝(日本時間の3:00〜7:00頃)の短時間、または週末の取引終了後に設定されています。
メンテナンスの時間帯は注文も決済もできなくなるため、取引を行う前に利用するFX会社のメンテナンス時間を確認しておくことをおすすめします。
FXゴールド取引のスプレッド(取引手数料)
FXのゴールド取引では、買い値(Ask)と売り値(Bid)の差である「スプレッド」が実質的な取引手数料になります。
例えば、ゴールドの買い値が3,000.5ドル、売り値が3,000.0ドルの場合、買い値(Ask)と売り値(Bid)の差である0.5ドル分(0.5pips)がスプレッドとなります。
取引に利用するFX会社でスプレッドは違います。一般的にスプレッドが狭い業者では1pips以下ですが、広い業者だと4~5pipsにもなります。
各業者のスプレッドはFX業者の公式サイトに書いてありますし、複数業者のスプレッドをまとめた一覧表も参考になると思います。
流動性が低下すると手数料が高くなる
FXのゴールドは基本的に24時間取引可能ですが、金取引の流動性が低い時間帯で取引すると、スプレッドが通常より広がってしまう可能性に注意してください。
ゴールド取引に最適な時間帯は、ロンドン市場とニューヨーク市場が重なる「ゴールデンタイム」(日本時間21:00〜24:00頃)です。
この時間帯はスプレッドが最も狭く、流動性も高いため、初心者でも取引しやすい環境になっています。
日本時間の早朝など流動性が低い時間帯は、スプレッドが広がり取引コストが高くなるため、できるだけ避けた方が良いでしょう。
FXゴールドのレバレッジとリスク
FXのゴールド取引は、レバレッジを活用することで、少額の証拠金で大きな金額の取引が可能です。
例えば、レバレッジ25倍の場合、10万円の証拠金で250万円分ものゴールドを取引できます。
ただし、レバレッジは諸刃の剣です。 レバレッジが高いほど大きな利益を得られる可能性がある一方、リスクも比例して高まる点に注意してください。
レバレッジの計算方法、注文数量(ロット数)の決め方
レバレッジは残高と注文数で自動的に計算される仕組みです。自分で「何倍のレバレッジで取引する」と選択するわけではありません。
レバレッジは以下の計算式で算出されます。
実効レバレッジ = 取引金額 ÷ 口座残高
例えば、口座残高が1,000万ドルで、0.1ロットのゴールドを購入した場合.
ゴールド価格が3,000ドルなら、このポジションの取引金額は30,000ドル(10オンス×3,000ドル)となります。この場合の実質レバレッジは30倍(30,000ドル÷1,000ドル)です。
同じ口座残高でも、注文量を増やせば自動的にレバレッジも上がります。0.05ロットに減らせばレバレッジは15倍、0.02ロットなら6倍というように変化します。
この仕組みを理解して、取引前に自分がどの程度のリスクを負っているのかを正確に把握することで、自分に合った注文数量(ロット数)を決定する事が可能です。
レバレッジ計算機を利用すれば、簡単に計算ができます。
金投資を堅実な投資と考えるなら、実際に利用するレバレッジは10倍以下に抑えましょう。
国内と海外で最大レバレッジが違う
日本国内のFX会社では、金融庁の規制によりゴールド取引の最大レバレッジは最大25倍に制限されていますが、海外のFX業者では100倍以上の最大レバレッジを提供している事も多いです。
ハイレバのメリットデメリットについては以下の記事で解説しています。
FXのゴールド取引(XAU/USD)の始め方・手順
FXのゴールド取引の基本知識を理解した所で、次に、実際にゴールド取引を始める方法として、FX業者の選び方から取引開始まで、順を追って解説します。
- STEP1:ゴールド取引に適したFX業者を選ぶ
- STEP2:口座開設と本人確認書類の提出
- STEP3:取引プラットフォームのセットアップ
- STEP4:FX業者への入金と注意点
STEP1:ゴールド取引に適したFX業者を選ぶ
ゴールド取引を始める第一歩は、自分に合ったFX業者を選ぶことです。全てのFX業者がゴールド取引に適しているわけではないため、以下のポイントに注目して口座を選びましょう。
取引手数料(スプレッド)
FX業者毎にゴールドの取引手数料(スプレッド)が大きく違います。スプレッドの狭い業者は1pips以下ですが、広い業者だと4~5pipsになり、1回の取引で4~5倍のコストがかかることもあります。
取引手数料は取引量が増えるとほど損益への影響も大きくなります。
最大レバレッジ
FX業者によって口座の最大レバレッジが異なります。国内FX業者の場合は25倍まで、海外FX業者では最大3,000倍というハイレバレッジで取引可能な業者もあります。
口座の最大レバレッジが高い事で取引の自由度が増しますが、実効レバレッジをかけすぎないように注意する必要があります。
スワップポイント
FXのゴールド取引で「買い」ポジションを長期保有する方は、スワップポイントに注目しましょう。マイナススワップが多い場合は、金の値動きによる売買で利益が出ていても、金利の調整額で損をしてしまう可能性があります。
スワップフリーのサービスを利用すれば、スワップ損益を気にせず取引できます。
ボーナス
少額の資金からゴールド投資を始めるのであれば、FX業者のボーナスを利用するのも良いでしょう。
口座開設ボーナスを利用すれば、口座を開設するだけで、数万円の軍資金をタダで手に入れられますし、100%入金ボーナスを利用すれば、資金が10万円しかない場合でも20万円分の資金で取引できます。
ボーナスで証拠金が増える事で、チャンスも増えます。
以下の記事は、FX業者80口座以上のゴールドの取引条件を最新のデータで比較しています。業者選びの参考にして下さい。
STEP2:口座開設と本人確認書類の提出
FX業者を選んだら、次は口座開設の手続きです。多くのFX業者ではオンラインで簡単に申し込みができ、15〜20分程度で完了します。必要な手順は以下の通りです。
FX業者の公式サイトから「口座開設」ボタンをクリックし、アカウント作成の為の基本情報を入力します。
通常は氏名、住所、電話番号、メールアドレスなどの個人情報と、取引経験や投資目的などの質問に答える必要があります。投資経験や年収に関する質問は正直に回答しましょう。
次に本人確認書類の提出が必要です。マネーロンダリング防止の観点から、どの業者でも本人確認は必須となっています。一般的に必要な書類は以下の通りです。
- 顔写真付き身分証明書(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)
- 現住所確認書類(公共料金の請求書、住民票など)
多くの業者ではスマホで撮影した画像をアップロードするだけで手続きが完了します。書類に不備がなければ、通常1〜3営業日程度で口座開設の承認メールが届きます。
まずはデモ口座でお試し
口座開設と並行して、取引用のデモ口座も開設しておくことをおすすめします。
デモ口座では仮想資金を使ってそのFX業者の実際の取引環境を体験できます。リアルマネーを使う前に操作方法やゴールド取引の特性を学びましょう。
STEP3:取引プラットフォームのセットアップ
FX業者の口座開設が完了したら、プラットフォームのダウンロードとインストールを行いましょう。多くのFX業者では取引プラットフォームにMT4,MT5を採用しています。
MT4/MT5のダウンロードは、FX業者の会員ページから可能です。その業者専用のMT4/MT5をダウンロードしたら、ファイルを実行し、画面の指示に従ってインストールを完了させます。
初回起動時には、FX業者から提供されたログイン情報(IDとパスワード)を入力してログインします。
スマホアプリ版も同時にインストールしておくと、外出先からも取引状況をチェックできて便利です。
STEP4:FX業者への入金と注意点
口座開設とプラットフォームのセットアップが完了したら、取引を始めるための入金手続きを行います。一般的な入金手段とそれぞれの特徴を解説します。
銀行振込(国内送金):FX業者への入金方法は、指定口座への銀行振込が最も一般的です。手数料が安く、セキュリティも高い反面、反映までに時間がかかる事が難点です。
クレジットカード決済:VISA、Mastercard、JCBなどのクレジットカードを使った入金は、即時反映される利便性が魅力です。ただし、FX業者によって利用できないカードがあるので注意しましょう。
電子決済サービス:特に海外FX業者を利用する場合、BitwalletやSTICPAYなどの電子決済サービスが便利です。これらのサービスを介すことで、海外送金の手間やコストを大幅に削減できます。多くの場合、入金は即時反映されますが、事前にサービスへの登録と入金が必要です。
仮想通貨入金:一部のFX業者では、ビットコイン(BTC)やテザー(USDT)などの仮想通貨での入金を受け付けています。自分の仮想通貨のウォレットを持っていれば、手続きも簡単で、最も迅速な入出金が可能です。
私はテザー(USDT)で入出金を行う事が多いです。なぜなら入金速度もそうですが、特に出金が速い事の安心感があります。
入金する時の注意点
入金時の注意点としては、以下の点に気をつけましょう:
- 入金者名義とFX口座名義は必ず一致させる
- 業者が定める最低入金額を確認する
- 入金手数料と反映時間を事前に確認する
- 入金ボーナスがある場合、条件をよく確認する
特に海外FX業者を利用する場合は、ドル口座とクレジットカードの通貨換算手数料にも注意が必要です。
FXゴールド取引のよくある質問(FAQ)
FXのゴールド取引について、初心者がよく抱く疑問や悩みに対する回答をまとめました。ゴールド取引を始める際に知っておきたい情報を質問形式でご紹介します。