「コピートレード」で実際に取引してみた結果をお伝えします。
本記事では「コピートレードで勝てない!」とお悩みの方に向けて、実践を通して見えたコピートレードで勝てない理由とコピートレードで勝つためのヒントを掲載しています。
HFMのコピートレードにて、3人のトレーダーをフォローして取引しました。投資資金は全て100ドルに統一しています。
コピートレードを実践してみた結果と選んだ配信者の紹介
「コピートレードで上手なトレーダーをフォローすれば、簡単に利益を得られるの?」
疑問を解明すべく、フォロワーとしてHFMのコピートレード(HFコピー)を試してみました。
今回は実験的に、以下のルールでコピートレードに挑戦します。
- ※最低入金額の$100でお試し取引
- 一定期間フォローし続け残高の変動を観察
- 自分で決済せず取引は全てプロバイダー任せ
今回は同じ条件で試せるよう、最低入金額を$100に設定しているプロバイダーを選びました。
選んだストラテジープロバイダー
コピートレードの要ともいえる作業が、プロバイダー(取引をコピーする相手)選びです。
今回は、以下3名のトレーダーをフォローすることにしました。
1人目:TheLegendOfGold(レジェG)の成績と選んだ理由
1人目は「TheLegendOfGold」というインドのトレーダーです。(愛称レジェG)
取引は完全な価格行動分析に基づいて行われます。この取引口座の主な焦点は、主要な外国為替ペアと金です。
選んだ理由とステータス
TheLegendOfGoldを選んだの理由は、取引歴が長く、利益率・フォロワーが多いことと、安定性スコアが最高の1だったからです。
- 活動開始日:2020-10-23
- 利得率:404.9%
- 最大ドローダウン:50.95%
- フォロワー数:107人
- 手数料:30%
- 安定性スコア:1(最高)
その他のステータス
- 口座残高:$1,204.15
- エクイティ:$1,203.73
- 初回入金額:$500
- 合計入金額:$500
- 合計出金額:$902.84
- エクイティに基づく利益:$1,608.98
- 確定取引数:5,435
- 未確定取引数:1
- 利益確定取引数:4,069
- 損失確定取引数:1,366
- 収益性(勝率):74.87%
- 平均利益:$1.71
- 平均損失:-$3.91
- 平均取引ロット数:0.02lot
- 平均取引期間:8h23m55s
懸念点は最大ドローダウンが50.95%と高いことと、平均損失が平均利益より大きいことです。
2人目:MarianoZC-T(マリア)の成績と選んだ理由
2人目は「MarianoZC-T」というアルゼンチンのトレーダーです。(愛称マリア)
私は5つの通貨ペアのみを日中またはスイングベースで取引しています。
選んだ理由とステータス
MarianoZC-Tを選んだ理由は、最大ドローダウンが小さく、手数料が20%で安かったことと、安定性や平均利益の高さです。
- 活動開始日:2022-06-01
- 利得率:76.79%
- 最大ドローダウン:3.58%
- フォロワー数:6人
- 手数料:20%
- 安定性スコア:1(最高)
その他のステータス
- 口座残高:$19,020.5
- エクイティ:$18,995.92
- 初回入金額:$10,402.52
- 合計入金額:$10,865.97
- 合計出金額:$0
- エクイティに基づく利益:$8,145.6
- 確定取引数:414
- 未確定取引数:5
- 利益確定取引数:276
- 損失確定取引数:138
- 収益性(勝率):66.67%
- 平均利益:$43.93
- 平均損失:-$29.0
- 平均取引ロット数:0.18lot
- 平均取引期間:43h36m28s
懸念点はまだ取引を始めて日が浅いため、これらのデータの信頼性が高くない点です。
3人目:TP FOREX(TPさん)の成績と選んだ理由
3人目は「TP FOREX」というアラブ首長国連邦のトレーダーです。(愛称TPさん)
需要と供給のアルゴリズムに基づく半自動化されたエキスパートの使用。
選んだ理由とステータス
TP FOREXを選んだ理由は、最大ドローダウンの小ささと、安定性の高さはもとより、口座残高が一定になるよう定期的に出金していることから、資金管理がうまそうに思えたからです。
- 活動開始日:2021-08-19
- 利得率:94.64%
- 最大ドローダウン:5.63%
- フォロワー数:4人
- 手数料:35%
- 安定性スコア:1(最高)
その他のステータス
- 口座残高:$5,628.18
- エクイティ:$5,083.13
- 初回入金額:$5,000
- 合計入金額:$5,700
- 合計出金額:$4,250
- エクイティに基づく利益:$3,603.69
- 確定取引数:386
- 未確定取引数:11
- 利益確定取引数:358
- 損失確定取引数:28
- 収益性(勝率):92.75%
- 平均利益:$13.35
- 平均損失:-$21.56
- 平均取引ロット数:0.05lot
- 平均取引期間:94h11m54s
懸念点は取引回数があまり多くないことと、平均損失が平均利益より大きいことです。
3人をフォローし各フォロワー口座に100ドル入金
以上のトレーダー3名をそれぞれフォローし、各フォロワー口座に最低入金額$100を入金しました。
なお、HFコピー口座のレバレッジは500倍固定で、取引ロット数はフォロワーとプロバイダーの口座残高比率によって決定されます。
コピートレードでの取引の経過と結果
レジェGのフォローは2022/8/4(木)に開始、マリアとTPさんのフォローは2022/8/5(金)から開始しました。
以下に口座残高とエクイティ(有効証拠金)の変動を書き出した表を記載します。
日時 | レジェG | マリア | TPさん |
---|---|---|---|
開始時点 | 100/100 | 100/100 | 100/100 |
8/9(火) | 106.46/ 106.21 |
123.31/ 116.05 |
101.8/ 100.97 |
8/10(水) | 108.22/ 108.58 |
145.94/ 139.07 |
102.99/ 102.99 |
8/12(金) | 118.25/ 118.25 |
145.94/ 92.3 |
109.26/ 105.99 |
8/15(月) | 118.25/ 118.25 |
151.25/ 57.19 |
113.98/ 107.62 |
8/16(火) | 119.79/ 115.36 |
153.53/ 56.94 |
115.78/ 115.78 |
8/17(水) | 119.21/ 116.34 |
139.53/ 105.41 |
115.78/ 111.09 |
8/18(木) | 120.78/ 75.17 |
145.02/ 93.34 |
115.78/ 103.69 |
8/19(金) | 79.54/ 32.13 |
ロスカット | 116.72/ 92.29 |
8/22(月) | ロスカット | – | 116.72/ 68.08 |
8/23(火) | – | – | 122.62/ 57.84 |
8/24(水) | – | – | 125.69/ 66.03 |
8/25(木) | – | – | 125.64/ 62.93 |
8/26(金) | – | – | 131.39/ 65.5 |
残念ながらレジェGとマリアをコピーしたトレードでロスカットとなってしまいましたね…。
TPさんをコピーした口座でも含み損が膨らんでいる状態なので、ロスカットになるのは時間の問題かもしれません。
なぜロスカットになったのか分析
腕があるはずのプロバイダーの取引をコピーしたのに、どうして利益が出せずにロスカットとなってしまったのでしょうか?
失敗を踏まえてロスカットになった原因を分析してみました。
プロバイダーの口座残高に比べて入金額が少なすぎた
今回はお試しコピートレードということで、最低入金額の$100のみを入金して取引しましたが、ここに落とし穴があったと感じます。
HFコピーはフォロワーとプロバイダーの口座残高比率からフォロワーの取引ロットを割り出すので、「少額入金ならロット数も制限され、リスクは大きくならないだろう」と考えていました。
しかし、潤沢な資金があるプロバイダーが小ロットでたくさんポジションを持ち、私の口座でも0.01ロットでポジションが乱立され、ドローダウンに耐えきれず、ロスカットとなってしまいました。
含み損を抱えるプロバイダーを選んでしまった
細かく損切りをしてくれるプロバイダーならよかったのですが、口座残高とエクイティの記録からも分かる通り、いずれのプロバイダーも含み損を抱える傾向がありました。
プロバイダーの立場からすると、損切りをすると勝率が下がってしまい、自分のトレード成績にも影響するので、なるべくプラスに転じるまで待ちたいという気持ちがあるのも不思議ではないです。
ただし、私の少ない資金ではプロバイダーほどの耐久力はなく、ロスカットに遭ってしまいました。
ポジションを闇雲に持つプロバイダーを選んでしまった
今回フォローしたトレーダーのうち、マリアの取引をコピーした口座が1番早くロスカットになってしまいましたが、これは彼が1度にかなり多くのポジションを建てるトレーダーだったためです。
8/16時点での残高/エクイティと未決済ポジション/含み損ポジションは以下の通りです。
レジェG | マリア | TPさん | |
---|---|---|---|
残高 | 119.79 | 153.53 | 115.78 |
エクイティ | 115.36 | 56.94 | 115.78 |
未決済 ポジション |
3 | 27 | 0 |
含み損 ポジション |
3 | 23 | 0 |
マリアの保有ポジション数が他の2人に比べて異常に多いですね。含み損のポジションも同様に多く抱えています。
マリアのポジションを確認すると…
この時どのような現象が起こっていたのか、取引履歴を確認すると、マリアは同じ銘柄のポジションを追加して持つ、いわゆるナンピンを行っていたことがわかりました。
銘柄 | Open | buy/sell | Close | 損益 |
---|---|---|---|---|
EUR USD |
8/15 03:33:09 |
buy | 8/18 19:59:53 |
-17.65 |
EUR USD |
8/15 09:05:35 |
buy | 8/18 20:01:28 |
-15.49 |
EUR USD |
8/15 11:44:29 |
buy | 8/18 20:03:37 |
-12.97 |
EUR USD |
8/15 12:21:03 |
buy | 8/18 20:03:54 |
-10.67 |
EUR USD |
8/15 20:45:50 |
buy | 8/18 20:04:40 |
-7.88 |
EUR USD |
8/16 10:09:51 |
buy | 8/18 20:25:08 |
-5.78 |
AUD CAD |
8/16 14:10:07 |
buy | 8/18 20:06:00 |
-6.96 |
AUD CAD |
8/16 20:00:01 |
buy | 8/19 00:00:00 |
-6.16 |
短時間の間にEURUSDを連続で買い増しした結果、全て損失に繋がってしまいました。
ナンピンはプラ転すれば利益になりますが、逆にマイナスがどんどん膨らむリスクもあります。
ナンピンとは
FXにおけるナンピンとは、保有しているポジションに対して相場が逆の方向に向かったとき、保有しているポジションはそのまま、更に追加でポジションを立て、平均コストを下げる取引手法のこと。
手数料で口座残高が減少したときに追加入金しなかった
HFMのHFコピーの場合、出金やアンフォローをした際に、取引で得た利益の数%を手数料として徴収されるほか、隔週土曜にも手数料の徴収が行われます。
今回私が3人のプロバイダーをフォローした週末はちょうど手数料徴収週となっており、早い段階で手数料が引かれた残高だけで取引を続行することになってしまいました。
今回は$100のみでどれだけ利益が得られるかがテーマだったので追加入金は行いませんでしたが、本来であれば、手数料としてどれくらい資金が減少したかきちんと把握して、適切な資金管理を行うべきでした。
8/4(木)に$100で取引を始めたものの、2日後には手数料として$1.17が徴収されてしまったわけですね。
ただでさえ最低入金額の$100が全資金だったのに、これは痛い追い打ちでした。
プロバイダーの滑り出しの良さに安心してしまった
マリアは序盤から含み損も抱えていましたが、レジェGやTPさんは当初は細かく利益を重ねていってくれていたので、見守る側としては割と安心できていました。
そのため、レジェGに少しずつ含み損が出始めた時も、まぁきっと巻き返してくれるだろうとのんびり構えていた結果、あっさりロスカットになってしまいました。
- 青:プロバイダーが手堅く利益を重ねてくれていることに安心する
- 黄:残高とエクイティに差が発生しているのに気づくが、何とかなるはずと軽く考える
- 橙:含み損がかなり広がり始めたため、やっと危機感を覚える
- 赤:週明けには案の定ロスカット
プロバイダーが何とかしてくれるだろう、という人任せな気持ちでいると、このように雪崩式でロスカットに突き進みかねません。
コピートレードで勝つためのコツ
ロスカットになった原因が見えたところで、どうすればこれらの失敗を回避して勝てるのか、今回試してみて分かったコピートレードのコツをお伝えします。
できればプロバイダーと同額以上の資金で運用
今回の敗因の大きな理由の一つとして、フォロワーとしての運用資金額がプロバイダーと大きく乖離していたことが挙げられます。
トレーダー | 口座残高 |
---|---|
私 | $100 |
レジェG | $1,204.15 |
マリア | $19,020.5 |
TPさん | $5,628.18 |
プロバイダーは自分のトレード戦略に基づいた金額を口座に入れているので、口座残高の多いトレーダーはマリアのようにアグレッシブにポジションを持つ可能性があります。
しかし、口座残高の少ない状態でこのようなトレーダーをフォローしてしまうと、耐えられる含み損の額の差が大きすぎて、あっという間にロスカットとなってしまいます。
ロスカットされずにプロバイダーのトレード戦略をフルに活用するためには、彼らの口座残高と同額以上の資金を用意する必要があると言えるでしょう。
とは言え、いきなり大金を入金するのも心配ですよね。
そのため、まずは少額ずつで数名の取引をコピーし、しばらく観察や比較を行ってから、良さそうなトレーダーに絞って追加入金をするのをおすすめします。
少額運用ならどうする?
小額でのコピートレードは、長期戦に持ち込むとどこかで必ずロスカットになってしまうので不利です。
小額運用の場合、大きな利益は狙わず、ゲーム感覚で小さく利益を取っていくのがよいでしょう。
また、口座残高が高すぎる相手をフォローしてしまうと、損失の許容範囲の差が大きく破綻してしまうので、少額運用を行っている人をフォローする方が安全です。
- 運用額が少なすぎるとロスカリスクが上がる
- 少額運用なら小さく細かく利益回収
- 少額運用なら少額運用をしているプロバイダーを選ぶべし
自分の損切ラインを明確にする
決済はプロバイダーに任せているから大丈夫、と暢気に構えず、いざという時のために自分でも損切りの目安を持っておくことが大切です。
損切ラインの割り出し方はいくつかパターンがありますが、安全な損切りの目安は、資金の1~2%の損失が出た時点とされています。
これ以上に損失が膨らむ前に、自ら損切りしてしまうことで、ロスカットに遭うリスクを下げられます。
口座残高$1,000での運用の場合
⇒-$10~20の損失が出たら損切り。
ちなみに、利確の目安は損切ラインの1.5~2倍です。
堅実な取引をするプロバイダーを探し出す
コピートレードの何よりのコツは、守りの姿勢で堅実に取引を行うタイプのプロバイダーを選ぶことです。
以下に、選ぶべきプロバイダーの特徴と、選ぶ際のポイントをまとめておきます。
正しく損切りができるプロバイダー
フォロー相手に選ぶなら、自分の中に明確な損切ラインを持っていて、きちんと損切りができるプロバイダーが理想的です。
損切りできずに含み損を抱えるのは初心者トレーダーに多い現象ですが、プロバイダーの中にはフォロワーに公開される成績(勝率)への影響を恐れて、あえて含み損を塩漬けにする人もいます。
特に、最大ドローダウンが大きいプロバイダーは、含み損を抱える傾向があるので、なるべく選ばないようにしましょう。
- 最大ドローダウンが大きくないか?
- 口座残高に比べてエクイティ少なすぎないか?
計画的にポジションを持つプロバイダー
フォロー相手に選ぶなら、きちんと根拠に基づいてポジションを持てるプロバイダーが理想的です。
闇雲にポジションを持ってしまうトレーダーは、適切なエントリーのタイミングを見極め切れていません。その結果、利益を出しにくい相場でもポジションを持って損をしてしまいます。
ポジポジ病の傾向があるトレーダーや、含み損を解消しようと無計画なナンピン買いをするトレーダーは選ばないようにしましょう。
- 未決済ポジションが多すぎないか?
勝率よりも利益率重視のプロバイダー
フォロー相手に選ぶなら、小さく負けて大きく稼ぐ「損小利大」が徹底できるプロバイダーが理想的です。
勝率ばかりにとらわれると「損大利小」のトレード中心になってしまい、細々貯めた利益を1度の大きな負けで失ってしまいます。
もし勝率が妙に高くて利益率が今一つの場合、そのトレーダーはチキン利確で勝率を上げているだけで、いつかコツコツドカンをやるかもしれないので注意しましょう。
- 利益率がイマイチなのに勝率が異常に高くないか?
- 勝率=利益を出した取引数÷全体の取引数
- 利益率=利益÷元金×100
資金額に応じてコピートレードの利用方法を分けること、自分でも損切ラインを持つこと、堅実なプロバイダーをフォローすること。これらが、コピートレードで勝つコツです。
HFMのHFコピーの使い勝手は良好で、楽しくコピートレードができたので、以上のコツを踏まえて再挑戦したいと思います!
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