「FX取引にVPSが必要な理由が知りたい」
「おすすめのVPSが知りたい」
VPS環境を整えることで、パソコンを起動していなくてもEAが使えたり、約定スピードが向上するといったメリットがあります。
本記事では、VPSが必要な理由から利用するメリット・デメリット、VPSを選ぶポイントやFX業者別のおすすめVPSサービスを紹介します。
無料VPSが使える海外FX業者と利用条件一覧
一部の海外FX業者は、口座残高や月間取引量などの決められた条件を達成することで無料でVPSを利用できます。まず始めに、VPSサービスを提供しているFX業者を一覧でまとめたので参考にしてください。
なお、下記表で有料欄に費用の記載がある業者の場合、条件を達成していなくても費用を払うことでVPSサービスを利用可能です。
FX業者名 | VPS業者 | 無料になる条件 | 有料 | |
---|---|---|---|---|
口座残高 | 取引量 | |||
XM | Beeks | $1000 | 5ロット/月 | $28/月 |
Exness | Beeks | $500以上 | 直近14日間に取引 | なし |
HFM | Beeks | $5000 | 5ロット/月 | $30/月 |
FXGT | MetaTraderVPS | 最低有効証拠金$5000 | 5GTLotの取引/月 | $15/月 |
TitanFX | Beeks | $5000 | 5ロット/月 | $28/月 |
IronFX | IronFXのVPS | 最低$5000の入金 | 5ロット/月 | $30/月 |
TTCM | Beeks | 口座残高$2000以上 | 5ロット/月 | 25ポンド/月 |
IS6FX | IS6 Technologies | 残高合計50万円以上 | なし | $28/月 |
AXI | ForexVPS | なし | 20ロット/月 | 最大$36 |
MetaTraderVPS | なし | なし | $10/月 | |
Beeks | なし | なし | 30%割引/月 | |
IC Markets | ForexVPS、Beeks | なし | 15ロット/月 | $20/月 |
Fusion Markets | NYC Servers(MT4) | なし | 20ロット/30日間 | $20/月 |
MetaQuotes(MT5) | なし | 20ロット/30日間 | $15/月 |
取引量の条件が緩く、口座残高$500以上で利用できるExnessが1番条件が達成しやすそうですね。
FX業者別おすすめVPSサービス一覧
VPS業者のサーバーとFX業者のサーバーが近ければ近いほど距離的遅延がない為、通信速度も速くなり安定するので、サーバー所在地はVPS業者を選択する上で重要な要素の1つです。
そこで、海外FX業者21業者のサーバー所在地を調べ、それぞれおすすめのVPS業者をまとめました。
海外VPSでおすすめの業者3選
まずは、日本国外にサーバーを持つ海外FX業者で利用するのにおすすめのVPS業者を3つ紹介していきます。
Beeks
運営会社 | Beeks Financial Cloud |
---|---|
OS | Windows 2016, 2019, 2022 |
データセンター | ニューヨーク、ロンドン、フランクフルト、 東京、香港、シンガポールなど |
詳細:Beeks
Beeksは、FX専用のVPSサービスを提供する業者の中で、世界最大の業者です。
Beeksのサーバーは、ニューヨーク(NY4)、ロンドン(LD4)、日本(TY3)という金融の中心である3か国に設置されており、通信速度に定評があります。
メリットとしては、データセンターを管理している「エクイニクス社」のサーバーを利用できることです。
また、日本語にも対応しているので、安心して利用できます。
- 多くの海外FX業者がBeeks社の無料VPSサービスに採用
- VPSのロケーションを世界各国から選択可能
- 日本語に対応
Beeksの各プラン比較表
Beeksのプランは以下のとおりです。
ブロンズ | シルバー | ゴールド |
---|---|---|
4750円/月 | 8550円/月 | 15200円/月 |
月契約 | 月契約 | 月契約 |
RAM 2560MB | RAM 4096MB | RAM 6656MB |
30GB | 50GB | 75GB |
マネージドサービスオプション | ||
cTrader / cAlgo サポート |
Beeks社のVPSのロケーションは、ニューヨーク、ロンドン、東京などが選べるので、ほとんどの海外FX業者に適用しています。また、日本語にも対応しているので使いやすいと思います。
ForexVPS
運営会社 | ForexVPS.net |
---|---|
OS | Windows 2016, 2019, 2022 |
データセンター | ニューヨーク、ロンドン、フランクフルト、アムステルダム、 東京、香港、シンガポールなど |
詳細:ForexVPS
ForexVPS.netは、海外では有名なFX専用のVPSサービスを提供する業者です。
ForexVPSのサーバーは、ニューヨーク、ロンドン、日本の3か国の他に、アムステルダム、フランクフルトなどに設置されています。
NY(NY4)・ロンドン(LD4)・東京(TY8)では、データセンターを管理している「エクイニクス社」のサーバーが利用できます。
ただし、公式サイトやサポートなど日本語には対応していないので注意しましょう。
- VPSのロケーションを世界各国から選択可能
- 利用する前に無料でレイテンシーのテスト可能
- 日本語に対応していない
ForexVPSの各プラン比較表
ForexVPSのプランは以下のとおりです。
Basic | Basic+ | Standard | Hight Freq |
---|---|---|---|
33ユーロ/月 約4,950円 |
38ユーロ/月 約5,700円 |
55ユーロ/月 約8,250円 |
64ユーロ/月 約9,600円 |
月契約 | 月契約 | 月契約 | 月契約 |
RAM 2048MB | RAM 2560MB | RAM 4096MB | RAM 3072MB |
60GB SSD | 80GB SSD | 90GB SSD | 90GB SSD |
専用IPアドレス |
すべてのVPSプランの購入に対して14日間の返金保証があるので、試しに契約してみて、自身が利用しているFX業者との相性が悪い場合には解約するのもありだと思います。
ForexVPSのロケーションは16か所と非常に多く、HFMやeasyMarketsなど取引サーバーがアムステルダムに設置しているFX業者に、おすすめです。
MetaTrader VPS(メタトレーダーVPS)
運営会社 | MetaQuotes Ltd |
---|---|
OS | – |
データセンター | ニューヨーク、ロンドン、フランクフルト、 アムステルダム、香港、シンガポールなど |
MetaTraderVPSは、MT4/MT5の開発元であるMetaQuotes社が提供しているため、MT4/MT5上で操作を完結できます。
世界各地に設置されたサーバーの中から、利用するFX業者のサーバーに一番近い場所にあるVPSが自動的に選択されるので、他社のような煩わしい設定は一切必要ないのが特徴です。
また、日本語にも対応しているため、誰でも簡単に始めることが可能です。
- 面倒な設定は必要なく初心者でも簡単に利用可能
- FX業者のサーバーに最も近いVPSを自動選択
- 利用前に無料でPing値が測定可能
- 日本語に対応
MetaTrader VPSのプラン
MetaTrader VPSのプランは、月払いだけでなく3ヶ月払い、6ヶ月払いにすると月当たりの料金が安くなります。
項目 | Basic 1ヶ月 |
Popular 3ヶ月 |
Trader 6ヶ月 |
---|---|---|---|
契約料金 | $15/月 | $14/月 | $13/月 |
RAM | 3GB | ||
HDD | 16GB | ||
CPUコア数 | 無制限 |
MetaTraderVPSは、料金が安く初心者でも簡単に導入可能です。ただし、VPSのロケーションは日本に設置されていないので、業者の取引サーバーが東京の場合は、他のVPSサービスを検討した方が良いでしょう。
国内VPSでおすすめの業者2選
日本国内にサーバーを持つFX業者で利用するのにおすすめのVPS業者を2つ紹介します。
お名前.com デスクトップクラウド
運営会社 | GMO Internet Group |
---|---|
OS | Windows Server 2019 |
データセンター | 国内 |
お名前.comデスクトップクラウドは、FX業界でも有名なGMOインターネットグループが運営しているVPSサービスです。
VPSを導入するための面倒な初期設定は不要で、簡単なアカウント設定だけでVPSを導入できるのが特徴です。
VPSの導入に関して分からないことがあれば、24時間365日対応の電話窓口が用意されているので安心して利用できます。
利用するFX業者の取引サーバーが日本国内に設置しているのであればおすすめです。
- 日本のVPS業者なので安心できる
- 専属スタッフが24時間365日、電話・メールでサポート
- VPSのロケーションは国内のみ
お名前.com デスクトップクラウドの各プラン比較表
お名前.com デスクトップクラウドの各プランは以下のとおりです。
短期お試し | スタートアップ | スタンダード | プレミアム |
---|---|---|---|
2,101円/月 | 2,585円/月 | 4,125円/月 | 6,215円/月 |
月契約 | 月契約 | 月契約 | 月契約 |
RAM 1.5G | RAM 2.5G | RAM 4G | RAM 8G |
60GB SSD | 120GB SSD | 150GB SSD | 200GB SSD |
使えるねっと
運営会社 | 使えるねっと株式会社 |
---|---|
OS | Windows Server 2016 |
データセンター | 長野 |
詳細:使えるねっと
使えるねっとは、2007年からVPSサービスを提供しており、運用実績があるVPS業者です。
FX専用VPSは、熟練したスタッフが24時間365日監視しており、サポートは電話、チャット、メールに対応しています。
- 日本のVPS業者なので安心できる
- 初期費用が一律2,200円発生する
- VPSのロケーションは長野
使えるねっとの各プラン比較表
使えるねっとのFX専用VPSの各プランは以下のとおりです。
ゴールド | プラチナ | |
---|---|---|
初期費用 | 2,200円 | 2,200円 |
1ヵ月契約 | 7,689円 | 10,219円 |
メモリ | 4GB | 8GB |
SSD | 100GB | 200GB |
CPU | 4 | 6 |
登録後30日以内に解約した場合は、全額返済されるので、試しに契約してみて、自身が利用しているFX業者との相性が悪い場合には解約するのもありだと思います。
なぜFXにVPSが必要?
自動売買プログラムを使用する場合、VPSを利用することは重要です。
VPSを使うことで、常に安定したネットワーク接続と電源を確保できます。これにより、自動売買プログラムの正確性と安定性が向上し、取引の結果が改善されます。
また、海外FX業者の取引サーバーに近い位置に設置されたVPSを利用することで、通信速度が速くなり、約定力も向上にも繋がります。
そもそもVPSとは?
VPSとは「Virtual Private Server」を略した名称で、「仮想専用サーバー」と呼ばれます。
VPSは、1台の物理サーバーを複数の仮想的なサーバーに分割するため、各VPSは他のVPSと完全に分離され、それぞれが独立したリソース(CPU、メモリ、ストレージなど)を持っています。
また、各VPSには専用のIPアドレスが割り当てられているため、他のVPSとの混同が起こる心配はありません。
FXでVPSを使うメリット・デメリット
FX取引において、VPSを使用するメリット・デメリットについて解説していきます。
FXでVPSを使うメリット
- EAを24時間安定して起動できる
- 約定スピードが上がる
- スキャルピングの精度が上がる
- 停電によるPC停止のリスク回避
EAを24時間安定して起動できる
VPSを利用すれば専用のサーバーでEAを24時間安定して稼働させることができます。自宅のPCを常時稼働させるのは電気代もかさむ上にPCへの負担も大きく、PC自体の不具合を引き起こす可能性もあります。
約定スピードが上がる
利用している海外FX業者のサーバー設置場所の近くのVPSサーバーを利用することで、物理的な距離は一気に縮まり、約定スピードは飛躍的に向上します。
日本で海外に設置された海外FX業者の取引サーバーを利用する場合、日本と取引サーバーとの通信に時間がかかるので約定に時間がかかり、スリッページが発生する可能性もあります。
スキャルピングの精度が上がる
VPSにはSSDが搭載されている為、データの記録速度や通信速度が大幅に向上します。この高速なデータ処理により、約定スピードが速くなり、短時間で利益を狙うスキャルピングの精度も上がります。
停電によるPC停止のリスク回避
VPS上なら停電や災害が起こってもEAには影響しません。自宅のPCで取引をしていて停電や災害が起こるとEAが停止し、保有ポジションを放置せざるを得ませんが、VPSを利用していればその心配も必要ありません。
FXでVPSを使うデメリット
- 状況により利用料金が発生する
- 初期設定が難しい場合がある
状況により利用料金が発生する
VPSサービスは通常、月額または年間の利用料金が発生します。トレーダーにとっては追加の経費となりますので、コスト面での負担が生じる可能性があります。
初期設定が難しい場合がある
VPSの設定や導入には一定の技術的な知識が必要です。トレーダーがこれらの知識を持っていない場合、VPSのセットアップやトラブルシューティングに時間がかかる可能性があります。
VPSを選ぶポイント
VPSを選ぶポイントとして、どこにVPSのサーバーが設置されているかが重要です。
理由としては、海外FX業者の取引サーバーとVPSサーバーとの物理的な距離が近いほど通信速度が速くなり、約定力が向上するからです。
FX業者の取引サーバー場所を確認
まずは、海外FX業者の取引サーバーの場所を確認しましょう。
海外FX会社の取引サーバー所在地は、ロンドン、ニューヨーク、東京の3個所に集中しています。
利用するFX業者のサーバーがどこにあるかは、MetaQuotes社のサイトで確認可能です。
VPSサーバーの場所を確認
利用する海外FX業者のサーバーと同じ地域に設置されているVPSサーバーを使うことで取引がより有利になります。
VPSサーバーの通信速度を最大限にまで活かすためにも、FX業者のサーバーに近いVPSを選びましょう。
VPS | サーバー場所 |
---|---|
Beeks | ニューヨーク、ロンドン、フランクフルト、東京、香港、シンガポールなど |
ForexVPS | ニューヨーク、ロンドン、フランクフルト、アムステルダム、東京、香港、シンガポールなど |
MetaTrader VPS | ニューヨーク、ロンドン、フランクフルト、アムステルダム、香港、シンガポールなど |
お名前.com | 国内 |
使えるねっと | 長野 |
VPSに関するよくある質問(FAQ)
VPSに関するよくある質問をいくつか簡単にまとめているので参考にしてください。