本記事では、海外FXのスワップフリー口座について、「利用のしやすさ(適用条件)」「スワップフリー期間」「対象の銘柄」を調査して比較しています。
筆者が実際に、XMTrading、HFM、Exness、FXGT、XS.comのスワップフリー口座をすべて利用した体験談も交えながら、各業者の特徴や使い勝手を詳しく解説。スペック表だけでは分からない実用性や注意点についても、実体験をもとにお伝えします。
手始めに主要な海外FX業者のスワップフリー口座を、対象銘柄と適応日数がわかる比較表にまとめました。
スワップフリー取引に対応した業者一覧 | |||
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業者 | 口座タイプ | 対象銘柄 | 適用日数 |
XMTrading | KIWAMI極口座 | 通貨ペア、金・銀 | 無制限 |
HFM | Cent/Pro/Premium口座 | 通貨ペア、貴金属 株価指数、エネルギー | 45日間 |
Exness | 全口座タイプ | 仮想通貨、通貨ペア、貴金属 エネルギー、株価指数など | 非公開 |
FXGT | Optimus/Pro/ECN口座など | 株式、通貨ペア、貴金属、エネルギー | 2-6日間 |
XS.com | 全口座タイプ | 仮想通貨、通貨ペア 貴金属、エネルギー | 2-10日間 |
主要業者全てのスワップフリーを使ってみた感想とおすすめも掲載しています。
海外FXのスワップフリーとは?
スワップフリーとは、ポジションを翌日に持ち越してもスワップポイント(金利差調整額)が一切発生しない取引条件のことです。
通常のFX取引では金利差によってマイナススワップが発生しますが、スワップフリー口座では完全にゼロになるため、ゴールドや仮想通貨、一部通貨ペアなどの長期保有取引で大幅なコスト削減が可能です。
特に金利上昇局面では、予期しないスワップ増加を回避できる重要なメリットがあります。
スワップフリー口座の種類と利用条件
スワップフリー口座の種類は「イスラム口座」と「スワップフリー口座」の2種類あります。どちらもスワップが発生しない点は同じですが、利用条件と制限内容が大きく異なります。
【イスラム口座(Islamic Account)】
宗教的配慮によるスワップフリー口座で、イスラム法(シャリア法)に基づく利息の禁止に対応したアカウントです。
- 完全無制限でスワップがゼロ
- 全銘柄でスワップフリー適用
- イスラム教徒以外は利用不可
【スワップフリー口座(Swap-Free Account)】
商業的サービスとして提供されるスワップフリー口座で、取引戦略上の理由でスワップを避けたいトレーダー向けです。
- 誰でも申請可能(宗教的背景不要)
- 口座開設時に自動適用 または 簡単な申請のみ
- 対象銘柄が限定される場合が多い
- 適用期間に制限がある場合が多い(2日~45日間)
- 悪用検知により解除される可能性あり
- 誰でも気軽に利用可能
イスラム口座は宗教的配慮、スワップフリー口座は商業的サービスという位置づけです。ほとんどの日本人トレーダーは一般向けスワップフリー口座が対象となります。
スワップフリー口座のメリット
スワップフリー口座を利用することで、特にマイナススワップが大きい銘柄での大幅なコスト削減が可能になります。
例えば、ゴールドの長期保有を例に挙げると、通常の口座で1ロット買い保有すると、1日約20-30ドルのマイナススワップが発生し、1ヶ月で約600-900ドル(約9-14万円)のコストがかかります。しかし、スワップフリー口座なら、この負担が完全にゼロになるため、安心して長期ポジションを保有できます。
- スワップを気にせず長期保有が可能 – 日数制限なしでポジション維持
- 金利変動の影響を受けない – 経済政策変更時のリスク回避
- ゴールド(金)や仮想通貨の取引に有利 – 高いマイナススワップ商品での負担軽減
- 様々な取引手法を自由に試せる – スイングトレードやポジショントレードに最適
スワップフリー口座のデメリット
スワップフリー口座にはコスト削減という大きなメリットがありますが、プラススワップによる収益機会を逃すというデメリットも存在します。特に高金利通貨ペアでの長期投資を考えている方は、事前にこのデメリットも理解しておきましょう。
また、期間制限のあるスワップフリー口座では、適用期間を過ぎると自動的に通常スワップに戻るため、期間管理を怠ると想定外のコストが発生する可能性があります。取引前には必ず適用条件と制限事項を確認しましょう。
- スワップ狙いのトレードができない-スワップポイントを目的とした取引不可
- 適応日数が設けられている場合がある-日数制限があり、経過するとスワップ発生
- 対象外の銘柄がある-取引したい銘柄が非対応の可能性
- 固定手数料がかかる場合がある-業者によってはスワップの代わりに固定手数料がかかる
スワップフリー口座を選ぶ際の注意点
スワップフリー口座は業者によって適用期間・対象銘柄・利用条件が大きく異なるため、自分に合った業者のスワップフリー口座を選ぶ事がとても重要です。
下に、スワップフリー口座を選ぶ際の5つの重要なチェックポイントをまとめました。ぜひその内容を参考にしながら、次の業者別比較表をチェックしてみてください。
- スワップフリーの適応日数
→無期限で使えるか、数日間だけの限定かを要確認 - 対象商品
→通貨ペアだけでなく、ゴールドや仮想通貨にも対応しているか? - 対応口座の種類
→全口座で利用可能か?特定口座(例:KIWAMI口座など)のみか? - 適用条件の有無
→取引ロット数や口座残高など、特定条件を満たす必要があるか? - 他手数料とのバランス
→スワップが無料でも、スプレッドや取引手数料が割高な場合があります
特に適用期間や対象銘柄は必ずチェックしといてください、私もスワップフリーをいざ使おうとした時に、その銘柄が対象外だった経験があります。
スワップフリー口座比較
スワップフリー取引を提供している海外FX業者では、利用条件・対象銘柄・適用期間などが業者ごとに大きく異なります。
ここでは、筆者が実際に各社のスワップフリー口座を数ヶ月間利用しながら、以下の重要なポイントで各社を具体的に比較・検証しました。
- 利用条件の緩さ – 審査や制限が少なく使いやすい口座
- 適用期間の長さ – スワップフリーが有効な日数が長い口座
- 対象銘柄の豊富さ – 多様な商品でスワップフリーが利用できる口座
これらの条件での総合評価もしているので、是非参考にして下さい。
スワップフリーの利用条件で比較|一番使いやすいのは?
スワップフリーの口座には、利用できる条件や、どのような場合にスワップフリーが解除されるかなど、業者ごとに違いがあります。
ここでは、適用条件や解除条件を各業者で比較しました。
適応条件・解除条件で比較 | |||||
---|---|---|---|---|---|
業者 | 口座タイプ | 適応条件・要件 | 解除条件 | ★評価 | |
XMTrading | KIWAMI極口座 | 口座開設で自動適用 | 業者側の基準で悪用と判断 | ★★★★★ | |
HFM | Cent/Pro/Premium口座 | 口座開設で自動適用 | ★★★★☆ | ||
Exness | 全口座タイプ | 口座開設で自動適用 | ★★★☆☆ | ||
FXGT | Optimus/Pro/ECN口座など | サポートに申請する | ★★★☆☆ | ||
XS.com | 全口座タイプ | 口座開設で自動適用 | ★★★★☆ | ||
使いやすさ重視ならXMTradingが一番おすすめです。
- 専用口座があり、明確で扱いやすい
- 解除される前に警告が先にくる、急に解除される事が無いので安心
- 公式サイトで明確に案内されている
次点でHFM・EXNESS・XSも使いやすいと感じました。いづれも口座開設をすれば自動でスワップフリーが適用されます。
EXNESSやFXGTも使いにくいという事は無いのですが、公式サイトのスワップフリーの説明がわかりにくいので、初心者の方には使い難いかもしれません。
「スワップフリーの悪用とはどのような取引ですか?」と主要業者に問い合わせたところ、「一般的な取引量を大きく超えるロット数での取引」や「複数口座を使った両建て取引」といった行為が悪用として認定されることが分かりました。スワップフリーのサービスとはいえ、FX業者にとって損失が大きくなりすぎる取引方法については、解除の対象となってしまうのが現実です。
スワップフリーの適応期間で比較│日数を長く持てるのは?
スワップフリーの適応期間は、長期間のものもあれば、数日間のみ有効というケースもあります。
ここでは、各社のスワップフリーが有効な日数を比較しました。
適応期間で比較 | |||||
---|---|---|---|---|---|
業者 | 口座タイプ | 適応期間 | 備考 | ★評価 | |
XMTrading | KIWAMI極口座 | 無期限 | 過度な長期間でなければ 問題ない | ★★★★★ | |
HFM | CENT/ZERO/PRO/PREMIUM口座 | 6-45日間 | 対象銘柄によって異なる | ★★★★☆ | |
Exness | 全口座タイプ | 明記なし | 過度な長期間でなければ 問題ない | ★★★★☆ | |
FXGT | Optimus/Pro/ECN口座など | 2-6日間 | 対象銘柄によって異なる | ★★★☆☆ | |
XS.com | 全口座タイプ | 2-10日間 | 対象銘柄によって異なる | ★★★☆☆ | |
期間の長さ重視もXMTradingがおすすめです。
- 無期限の長期スワップフリー(ただし取引量が多いと解除される)
- 私の場合はドル円ショートを数か月保有していたら解除警告が届きました。
- ゴールド買い1ロット1ヶ月程度なら全く問題なかった
次点でHFMもおすすめです。
- 明確に45日間の長期スワップフリー
- ほぼ全対象銘柄が45日間で統一
- 期間不明の他業者と比べて、安心して長期戦略が立てられる
Exnessではスワップフリーの期間について具体的な日数は公表されておらず、日数制限よりも取引量や取引パターンを重視した判定基準となっています。
Exness公式によると「取引時間中にはトレードをほとんど行わず、大量のポジションを翌営業日まで持ち越している場合」はスワップフリー資格を失うリスクがあるとされています。
FXGTやXSは一週間程度のスワップフリーなので、中長期トレードに使うには難しいでしょう。
スワップフリーの期間内であっても、取引量が多かったりする場合は解除対象になります。対象銘柄によって違いますし個人差もあるので、解除条件として明確に決められているわけではありません。
スワップフリーの対象銘柄で比較│銘柄が豊富なのは?
スワップフリー口座で実際に取引できる銘柄は、通貨ペアだけでなく、仮想通貨・ゴールド・原油など多岐にわたります。
ここでは、業者ごとの対応銘柄の広さを比較しました。
対応銘柄で比較 | ||||
---|---|---|---|---|
業者 | 口座タイプ | 対象銘柄 | ★評価 | |
XMTrading | KIWAMI極口座 | 通貨ペア、貴金属 | ★★★☆☆ | |
HFM | Cent/Pro/Premium口座 | 通貨ペア、貴金属、エネルギー、株価指数 | ★★★★☆ | |
Exness | 全口座タイプ | 通貨ペア、貴金属、エネルギー、株価指数 仮想通貨など | ★★★★★ | |
FXGT | Optimus/Pro/ECN口座など | 通貨ペア、貴金属、エネルギー、株式 | ★★★★☆ | |
XS.com | 全口座タイプ | 通貨ペア、貴金属、エネルギー、仮想通貨 | ★★☆☆☆ | |
対象銘柄の豊富さで比べるとExnessがダントツで多いです。通貨ペアはもちろん、仮想通貨や株式指数もスワップフリーで売買可能です。
XMやHFMは仮想通貨のスワップフリーが無いため、仮想通貨を取引するのであれば他社のスワップフリーを利用した方が良いでしょう。
FXで人気銘柄のドル円、ユロドル、ゴールド等はどの業者でもしっかり対応しています。
スワップフリー対象銘柄はFX業者の公式サイトに具体的に記載されています。もっと知りたい方は各FX業者の公式サイトを確認して下さい。
それぞれの業者の総合的な評価
これまでの条件・期間・銘柄の比較をふまえ、5つの業者を総合的に評価しました。
業者の総合評価 | ||
---|---|---|
業者 | ★評価 | 総評コメント |
XMTrading | ★★★★★ | 口座開設ですぐ使えて違反行為に対しても警告が先に来るので一番扱いやすい。 ユーザーフレンドリーで初心者でも安心して使える |
HFM | ★★★★☆ | 適応期間がかなり長く調整されたことで評価急上昇 明確な期間が設けられているので、長期取引でも計画がしっかり立てられる |
Exness | ★★★☆☆ | 対象銘柄は最多で期間は不明確だが一般的な利用に支障はない 公式サイトが日本語対応ではないのが少し難点 |
FXGT | ★★★☆☆ | 期間は比較的短い方で短期のトレード向きだが、銘柄は豊富 個別株式をスワップフリーで取引したい方は必見 |
XS.com | ★★★☆☆ | 全口座でスワップフリーが使えて柔軟性高め 対象銘柄と適応期間は比較的少なめで特定の銘柄の短期トレードに向いてる |
この総合評価をもとにおすすめの業者を3つ選びました。この下で紹介していきます。
海外FXスワップフリーでおすすめの業者3選
これまで5つのスワップフリー対応業者をさまざまな角度で比較してきましたが、ここでは特におすすめしたい業者を3つ厳選しました。
XMTrading、HFM、Exnessは実際に使ってみた中で特に使いやすく、スワップフリーを最も効果的に活用できる業者です。
無期限スワップフリーや豊富な取引銘柄、低い取引手数料、高レバレッジなど、それぞれが異なる強みを持っており、どのような取引スタイルでも安心して選択できる優秀な業者といえます。
目的に応じて、取引スタイルや戦略に合った業者を選ぶことが成功の鍵です。
XMTrading
XMTradingは日本人トレーダーに人気の高い海外FX業者で、その中でも唯一スワップフリーに対応している口座が「KIWAMI極口座」です。
KIWAMI極口座は、口座開設をするだけですぐに利用でき、主要通貨ペアや貴金属に無期限のスワップフリーが適用され、気軽にトレードを始めることができます。
手数料無料・狭いスプレッド・最大1,000倍のレバレッジといった好条件も揃い、コスト重視の長期運用に最適です。
- 無期限のスワップフリー
- 取引手数料ゼロ × 極狭スプレッドの最強コスパ
- 15,000円の口座開設ボーナス
スワップフリー対象口座の詳細スペック
項目 | KIWAMI極口座 |
---|---|
最大レバレッジ | 1,000倍 |
最小取引単位 | 0.01ロット |
最大取引単位 | 50ロット/回 |
最大保有ポジション | 200ポジション |
最低入金額 | 5ドル |
取引手数料 | 無料 |
ロスカット水準 | 20% |
実体験レビュー
私の実体験として、ショートポジションを3か月間保有した際も、スワップフリーは正常に機能しマイナススワップが発生することなく、狭いスプレッドでコストを抑えながら長期保有できました。友人や知人のトレーダーたちに話を聞いても、スワップフリー取引においてはXMTradingのKIWAMI極口座が最も安心できるという評価が圧倒的です。
HFM
HFMは、豊富な口座タイプと高いレバレッジ設定が特徴の海外FX業者で、世界的に多くのトレーダーに利用されています。
スワップフリーはほぼ全ての口座タイプで利用可能で、通貨ペアや貴金属、エネルギー、株価指数など幅広い銘柄に対応しており、スワップフリーの適応期間がかなり長めに調整されたことで長期的な取引に期待できます。
- 最大2,000倍レバレッジで柔軟な資金運用が可能
- 主要すべての口座でスワップフリー取引に対応
- 45日間に調整されたスワップフリー適応期間の長さ
スワップフリー対象口座の詳細スペック
項目 | Cent口座 | Premium口座 | Pro口座 | Zero口座 |
---|---|---|---|---|
最大レバレッジ | 2,000倍 | |||
最小取引単位 | 0.01ロット | |||
最大取引単位 | 0.02ロット/回 | 60ロット/回 | ||
最大保有ポジション | 150ポジション | 500ポジション | ||
最低入金額 | なし | なし | 100ドル | なし |
取引手数料 | 無料 | 往復6-14ドル | ||
ロスカット水準 | 20% |
実体験レビュー
HFMではほぼすべての口座でスワップフリーが自動的に付与されるので、専用口座を開設する必要がなく、既存の口座でドル円のショートポジションを3週間保有することができました。こちらも問題なくスワップフリー取引を利用できます。周りのトレーダー仲間からも、「スワップフリーの期間が45日に大幅アップしたからHFMで取引を試してみたい」という意見がありました。
Exness
Exnessは比較した業者の中で最も多くの銘柄でスワップフリーを提供しており、全口座にデフォルトでスワップフリーが設定されています。
具体的なスワップフリー期間は明言されていませんが、取引時間外での頻繁な売買や大量ポジションの長期保有(特に一晩以上)を避け、日中メインの取引でオーバーナイトポジションを最小限にすることでスワップフリーの資格を維持できます。
さらに※条件付きですが無制限レバレッジや、口座によっては保有ポジション数無制限といった強みも持っています。
- 豊富なスワップフリー対象銘柄
- 全口座タイプ自動でスワップフリー対応
- レバレッジ無制限(条件付き)
スワップフリー対象口座の詳細スペック
項目 | Standard 口座 | Standard Cent口座 | Pro口座 | Zero口座 | Raw Spread 口座 | |
---|---|---|---|---|---|---|
最大レバレッジ | 無制限 | |||||
最小取引単位 | 0.01ロット | |||||
最大取引単位 | 7:00 – 20:59 GMT+0 | 200ロット/回 | 200ロット/回 | 200ロット/回 | ||
21:00 – 6:59 GMT+0 | 60ロット/回 | 60ロット/回 | ||||
最大保有ポジション | 無制限 | 10,000 | 無制限 | |||
最低入金額 | 10ドル | 3,000ドル | ||||
取引手数料 (1ロットあたり) | 無料 | 無料 | 無料 | 片道 0.05ドルから | 片道最大 3.50ドル | |
ロスカット水準 | 0% |
実体験レビュー
実際にExnessで仮想通貨と株価指数のポジションを数週間保有しましたが、スワップフリーは解除されることなく取引ができました。取引パターンを重視した判定システムのため、適切な取引スタイルを維持していれば解除されないと考えられますが、具体的な保有期間の上限や詳細な判定基準については、信頼できる口コミや公式情報が少ないのが現状です。
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