本ガイドラインで定める評価方法
評価対象
本ガイドラインは、オンラインFXブローカーの安全性やサービスを対象に行う評価の指針を示すものである。
オンラインFXブローカーとは、外国為替証拠金取引において、トレーダーや機関の売買注文をインターネットを通してサービスを提供する仲介業者のことを指す。
評価の期間
掲載する評価は不変的なものではなく、市場の変化や経営状況の急激な悪化により評価が下がる場合もあれば、金融ライセンスの所得、サービスの改善により評価が上がる場合もある。
評価対象の状況に変化があれば、再調査し評価内容を更新する。
評価に使用するデバイス
下記のデバイスで複数人による匿名でのトレードテストで、Webベースの取引プラットフォームでテストする場合は、全て最新バージョンのGoogleChromeブラウザを使用する。
また、トレードテストを行う者は各個人ごとに同一の通信環境にてテストを行う。
- PC(Windows)
- スマートフォン(Android/iphone)
評価を行う際の13の確認項目
本サイトでFXブローカーの評価をする際には、安全性とサービスの評価を13項目に細分化し、様々な観点から評価を行う。以下に各項目ごとの確認項目を定める。
1.運営実績
FXブローカーの運営実績は、サービスの運営年数や現在までの運営状況を評価する。
評価対象会社の背景に母体となるグループや親会社があれば、その親会社の運営実績も評価の加点に含む。
出金拒否などの致命的なトラブルが確認された場合には、この評価をゼロとする。
▼運営実績の確認項目
- 運営会社情報
- 設立年/運営歴
- 登記住所(会社所在地)
- グループ会社
- 過去の実績、トラブル
2.金融ライセンス
FXブローカーを規制する世界の金融ライセンスの信頼度をTier-1,Tier-2,Tier-3の3段階で格付けし、評価対象の取得している金融ライセンスを一定の信頼度の基準として評価する。
FX会社がオフショア法人でサービスを展開する特殊な環境を考慮し、グループ会社や親会社のライセンス所得更新状況にも一部加点を行う。
金融ライセンスの評価
金融ライセンスの信頼度を世界的に高いと認められるものから独自にTier-1,Tier-2,Tier-3の3段階で格付けする。各国の金融ライセンスは以下の通りに評価される。
略称 | 英語名 | 日本語名 | 国名 |
---|---|---|---|
FCA | Financial Conduct Authority | 英国金融行動 監視機構 |
イギリス |
ASIC | Australian Securities & Investment Commission |
オーストラリア 証券投資委員会 |
オーストラリア |
FINMA | Swiss Financial Market Supervisory Authority |
スイス金融 市場監督庁 |
スイス |
CFTC | Commodity Futures Trading Commission |
米国商品先物 取引委員会 |
アメリカ |
NFA | National Futures Association | 全米先物協会 | アメリカ |
FMA | Financial Markets Authority | ニュージーランド金融市場庁 | ニュージーランド |
IIROC | Investment Industry Regulatory Organization of Canada |
カナダ投資業 規制機構 |
カナダ |
JFSA | Japanese Financial Services Authority |
日本金融庁 | 日本 |
SFC | Securities Futures Commission | 香港証券先物 取引委員会 |
香港 |
MAS | Monetary Authority of Singapore |
シンガポール 金融管理局 |
シンガポール |
略称 | 英語名 | 日本語名 | 国名 |
---|---|---|---|
VFSC | Vanuatu Financial Services Commission |
バヌアツ 金融サービス委員会 |
バヌアツ |
CySEC | Cyprus Securities & Exchange Commission |
キプロス証券取引委員会 | キプロス |
CBIRC | China Banking and Insurance Regulatory Commission |
中国銀行保険監 督管理委員会 |
中国 |
CBI | Central Bank of Ireland | アイルランド中央銀行 | アイルランド |
ISA | Israel Securities Authority | イスラエル証券庁 | イスラエル |
CBR | Central Bank of Russia | ロシア連邦中央銀行 | ロシア |
SEC | Securities and Exchange Commission |
タイ証券取引委員会 | タイ |
FSCA | Financial Sector Conduct Authority |
南アフリカ 金融サービス委員会 |
南アフリカ |
DFSA | Dubai Financial Services Authority |
ドバイ金融サービス機構 | アラブ首長国連邦 |
略称 | 英語名 | 日本語名 | 国名 |
---|---|---|---|
IFSC | International Financial Services Commission |
ベリーズ 国際金融サービス委員会 |
ベリーズ |
CIMA | Cayman Islands Monetary Authority |
ケイマン諸島金融庁 | ケイマン諸島 |
FSC | Mauritius’ Financial Services Commission |
モーリシャス 金融サービス委員会 |
モーリシャス |
FSA | Financial Services Authority Seychelles |
セーシェル金融庁 | セーシェル |
BVIFSC | BVI Financial Services Commission |
英国領ヴァージン諸島 金融サービス委員会 |
バージン諸島 |
SCB | Securities Commission of the Bahamas |
バハマ証券取引委員会 | バハマ |
略称 | 英語名 | 日本語名 | 国名 |
---|---|---|---|
SVGFSA | Financial Services Authority St Vincent & The Grenadines |
セントビンセント・ グレナディーン諸島 金融サービス庁 |
セントビンセント・ グレナディーン諸島 |
BMA | Bermuda Monetary Authority | バミューダ金融庁 | バミューダ諸島 |
FSP | Financial Service Providers Register |
金融サービス業 監督庁 |
ニュージーランド |
▼金融ライセンスの確認項目
- ライセンスの発行国
- ライセンスの取得番号
- ライセンスの更新状況
3.顧客資金管理
FXブローカーが顧客から預かった資金の管理体制、万が一の際の資金返却スキームを具体的に確認する。
資金の預入先銀行のランクも評価対象となり、預入先銀行の評価も考慮する。
保険への加入(賠償責任保険加入証明書の提示の有無)、仮想通貨の保管体制など、FXブローカーの危機管理対策も評価に含める。
▼資金管理の確認項目
- 信託保全の有無
- 分別管理の状況
- 一人当たりの保証金額上限
- 保険加入の有無
- 仮想通貨の保管方法
- 預入れ銀行の信用ランク
4.入金方法・出金方法・出金実績
FXブローカーが用意している入金手段と出金手段を確認する。特に出金方法は、AMLポリシーを含めて出金の制約を確認する必要がある。
また、手数料、入出金スピード、最低入出金額に関して、特筆すべきサービスがあれば一部加点を行う。
過去の出金実績は、本サイト以外の利用者の出金状況を調査し、過去に出金のトラブルがあれば事実確認を行い、その状況を明記する。
▼入出金の確認項目
- 入出金方法の種類
- 入出金の制約
- 入出金スピード
- 入出金手数料
- 最低入出金金額
- 入出金トラブル事例
5.サポート対応
トレーダーが安心して取引が出来るサポート体制が整っているかを重視して評価する。
メールもしくはチャットサポートで2営業日以内に連絡が取れない場合や、問題を放棄する場合は評価をゼロとする。
▼サポートの確認項目
- 日本語対応の有無
- 日本語サポート体制
- サポートの種類
- 応答速度
- コミュニケーション
- 対応処理手順
- 問題解決力
6.サーバの安定性
最低一か月以上利用して評価を行う事、サーバーの応答速度、過去のサーバートラブルを調査する。
チャートがフリーズする、他社の描くチャートとの乖離する、値の更新が止まるなど、インジケーターを用いて記録し、頻繁に起こる場合は大きく減点する。
本項目については施行母数が少ないと不透明となるため、口コミも評価の対象とする。
▼サーバーの安定性の確認項目
- サーバーの応答速度
- データセンター所在地
- サーバートラブルの発生状況
- チャートの信頼度
- 口コミ
7.口座スペック
トレーダーのトレードスキルや用途、好みに合った口座タイプになっているか、ロスカットされにくいトレード環境か、トレーダーにとって有利なサービスがあれば加点し、不利な点があれば減点する。
▼口座スペックの確認項目
- 口座タイプの種類
- 各口座の最大レバレッジ
- ロスカット水準
- 口座維持手数料
- 口座の利便性
8.スワップポイント
FXブローカーの取扱銘柄別のスワップレートを確認し比較する。
マイナススワップが少ない場合や、エマージング通貨のスワップポイントが高い場合は加点評価する。
▼スワップポイントの確認項目
- 取扱銘柄別のスワップレートの比較
- エマージング通貨のスワップ
9.スプレッド
FXブローカーが変動制・原則固定制スプレッドのどちらの採用しているか、メジャー通貨ペアのスプレッドとその他の銘柄のスプレッド、他FXブローカーとの比較、相場変動時のスプレッドなどを確認する。スプレッド以外に取引手数料があれば、取引コストとしてスプレッドに合わせ評価する。
▼スプレッドの確認項目
- 変動制か原則固定制か
- ブローカーが提示する各銘柄ごとのスプレッド
- 他ブローカーとの比較して低いか
- スプレッドを除く取引手数料の有無
- 取引手数料はいくらか
10.ボーナスキャンペーン
ブローカーの提供するボーナスの金額と取得方法、ボーナス獲得条件、クッション機能の有無、有効期限やボーナスルール、消滅条件を明記する。ボーナスを利用した取引での禁止事項にも触れるが、ブローカー共通のルールであれば減点対象としない。トレーダーにとって使いにくい、獲得しにくいボーナスの場合は減点評価する。
ボーナスを提供していないFXブローカーの場合は、手数料の低さなど、代替えとなるサービス面を考慮して評価する。
▼ボーナスキャンペーンの確認項目
- ボーナス取得方法・条件
- ボーナス/キャンペーンの頻度
- クレジットルール・消滅条件
- ボーナスの有効期限
11.取引ツール
利用できる取引プラットフォームの種類を確認し、独自のプラットフォームがあるか、MT4/MT5が利用可能か、cTraderなどその他に利用可能なプラットフォームがあるかを明記する。また、MT4・MT5のオプション面も加点に含む。
▼取引ツールの確認項目
- 独自プラットフォーム
- MT4/MT5
- cTrader
- ツールオプション
12.取引銘柄
取扱可能な商品の種類と数を基準に、仮想通貨や他のブローカーには無い取引銘柄がある場合は加点評価する。
▼取引銘柄の確認項目
- 取引銘柄の種類
- マイナー商品の取り扱い数
- 仮想通貨の取扱い
13.特別な禁止事項
FXブローカーの提示している禁止事項を確認し、FXブローカー共通の禁止事項以外に取引や出金などでトレーダーに不利な禁止事項が多ければ減点評価する。
▼特別な禁止事項の確認項目
- 両建てに関する禁止事項
- スキャルピングに関する禁止事項
- ボーナスを使用した取引での禁止事項
- その他、不利となる禁止事項